理科塾から望む教育コラム

教育、世相、人と街…、肌で感じた小さな発見と疑問について軽い頭を絞りながら綴ります。

ホームページからは見えない、ブログから見える情報

当塾ではホームページに加えて、ブログとインスタとの3本立てで情報を発信しています。ブログでは、理科塾“コラム”と斜に構えて、真面目な話を長々と偉そうに綴っています。一方で、実験小ネタやフクロウちゃんなどの軽い話はインスタに挙げてきました。

 

しかし、どうもSNSというツールが自分にしっくりはまりません。今の時代の宣伝媒体は紙や看板ではなくSNSだ、なんて流れに乗っかろうという魂胆もありました。しかし、自分のような古いタイプの人間は、世間に迎合せず、たとえ誰からも振り向かれなくても自分の道を自分のやり方で突き進む方が性に合っています。

 

格好をつけましたが、フォロワー18人ですからね。しかも摩訶不思議なフォロワーもくっついておられます。SNSとはそういう世界らしいので、“新しい”価値観の社会勉強に研鑽させてもらっています。もっとも、フォロワーの中にはお世話になっている方やシンパシーを感じている方もいらっしゃいますから、こうした方々の投稿を引き続き楽しませてもらいます。

 

これからは理科塾コラムにインスタ的な軽いネタも時折書いていきます。

 

 

■ブログから発信される情報とホームページから発信される情報との違い

 

お店に興味を持ったり検討したりする方はホームページを閲覧します。ホームページはお店の顔であり、紙の時代でいうところのパンフレットでもありますから当然です。しかし、ホームページの情報というのは、そこに嘘はなくても当たり障りのない綺麗事で埋めつくされている場合があります。ホームページでは価格・時間・内容・場所などのスペック(数値)情報を確かめられますが、実際のお店の雰囲気やスタッフの人柄を把握しづらいものです。ホームページ上で抱いたイメージと実際に足を運んだ時に抱いたイメージとが異なっていたという経験をした人は多いのではないでしょうか。

 

一方でブログは、お店やスタッフの生の考え方や人柄が伝わりやすい情報源です。文章を書くという行為は、書く人の思考癖や信条や嗜好などをつまびらかにします。話す行為と異なり、思い立った内容を頭の中に留めて選別します。言葉の選択や語尾などの表現や文章の構成について、分かりやすく伝わるだろうか、誤解を招かないだろうか、読み手に悪い(良い)印象を与えるだろうか、などと思考を巡らせます。ゆえに文章には、自分がどのように見られたいのか、読み手をどこに誘導したいのか、というある種の思惑(バイアス)が働きます。文章の行間にはこうした紆余曲折した書き手の思惑が隠れていますから、書き手の人となりを想像できるわけです。

 

これは、文章の上手い下手に関係ありません。熟考して書かれた文章であれば、慎重で思慮深い人だと想像できます。論点が個性的な文章であれば、独特な視点を持ち合わせているユニークな人かもしれません。真面目で無難な文章ならば、実直で堅物な人でしょう。読みやすく親しみやすい文章ならば、他者目線を持った気遣いのできる人とも言えます。読みづらくマウント気味な文章ならば、そういう人の可能性があります。

 

ちなみに、このブログにもバイアスがかかっています。理科塾コラムは、コラムの表題にあるように「教育、世相、人と街…、肌で感じた小さな発見と疑問について軽い頭を絞りながら綴ります。」というコンセプトで書いています。口語体のような気楽さはなく、文章も長めです。こうしたブログスタイルに対してネット集客の専門家から駄目出しをもらいそうです。しかし、これには狙いがあります。それは、教育に対して一定のこだわりと信条とを持っている方・この程度の文章を難なく読める方・理科塾の方針に納得できる方にお越しいただきたいというものです。

 

加えて、当塾は国語の専門塾とも謳っていますから、恥ずかしくないように誤字脱字や文法的なチェックもしています。また、内容の根拠や情報について間違いが無いように下調べしています。(後で読み返すと必ずおかしな箇所が出てきて「しまった、この下手くそ!」と自己嫌悪に陥ります。どうかお許しください。)

 

 

■求めるものはスペック情報か生の情報か

 

価格やサービスの内容や場所などのスペック情報は店を選ぶ際の重要な要素です。しかし、自分と店との相性や最終的な満足度を決定する鍵は、店の雰囲気とサービスを提供する人とにあります。ホームページに掲載されている経歴でサービスを提供する人について判断する人がいますが、人との相性や人柄は経歴で判断できるものではありません。

 

経歴をはじめ外見や家柄などで人を判断するステレオタイプな人の一例として、医療機関で働く知人から聞いた小話を思い出します。

 

小規模なクリニックに初診で訪れた老人の患者が医師に対してぶっきらぼうに質問したそうです。

 

老人「わしは慶應義塾大学病院で長年診てもらっているのだが、あんたはどこの大学を出ているんだ?」

医師「…東京です。」(小声で)

老人「そうじゃなくて、東京のどこの大学なんだ?」

医師「…だから、東京です。」(やや怒り気味に)

老人「えっ???わぁ~、東大なんですか、先生。」

 

このやり取りを横で見ていた知人は老人の豹変ぶりに呆れたそうです。

 

 

どんな考え方を持っていて、どんな雰囲気の人なのかを知るには実際に接してみることが一番ですが、店の検討にそこまでの手間をかけられない場合は、まずブログを読んでみることをお勧めします。

 

 

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