理科塾から望む教育コラム

教育、世相、人と街…、肌で感じた小さな発見と疑問について軽い頭を絞りながら綴ります。

2020-01-01から1年間の記事一覧

ねじるのは中尾彬さんのストールだけでいい―文をねじらないで書く方法―

公立学校の国語において、英語のようなロジックで固められた作文法を教わる機会はほとんどありません。そのせいなのか、子どもだけならず大人の中にも作文を苦手とする人が多く見受けられます。そこで作文力を向上させる作文法のコツをお話しします。テーマ…

もしも理系脳だらけの世の中になったら?

本年度から大学入試共通テストが始まります。物議を醸した、民間英語試験の導入と数学および国語への記述式問題の採用とが見送られ、これまでのセンターテストとの間に大きな相違点は見受けられません。 ただ、これを機に大学入試のあり方について、私立大学…

一番好きなラーメンの具は?―ある小学生の会話―

フォトグラファー梅佳代さんをご存じでしょうか。小学男子のありふれた日常とその生態を一コマに捉えた作品は人気を博しています。写真から伝わる梅佳代さんの独特な世界観が見る人の心をクスっと、ほわっとさせてくれます。 小学男子という生きものは、世間…

頑張る人に立ちはだかる壁の正体

近年ヒットする曲にはある傾向があるらしい。それは、序奏からサビまでが意図的に短く作られているという点です。ネット配信された新曲をダウンロードして聴く時代ですから、早くサビが登場する曲は分かりやすく受け入れられるのだそうです。現代はネット社…

理科学器具から学ぶ論理力

丸底フラスコ・試験管・るつぼばさみ・乳鉢・ビュレット・リービッヒ管etc.理科学器具を実生活で目にする機会はほとんどありません。理化学器具はその形状も独特なため、一般の人にしてみれば縁遠くマニアックなものでしょう。しかし、その独特で不可思議な…

解説&解答書を見なさい

アフターコロナやウィズコロナと謳われる昨今、これまでの価値や常識は通用しなくなり、新たな価値や生活様式が創造されようとしています。こうした時代の潮目に生きる私たちに必要なものは、課題を見つけ情報を整理し論理的に考える力(クリティカルシンキ…

ドキドキわくわくお断り

理科実験というと派手な結果や科学現象に焦点が当たります。科学体験は子どもの好奇心をくすぐるとか、目をキラキラと輝かせるとかいったキャッチフレーズが巷に飛び交います。多くの人は“理科実験=楽しそうな特別活動”とイメージを抱いているのでしょう。 …

日々是発見フクロウ日記―ヒト化する!?エキゾチックアニマル―

エキゾチックアニマルって何?一般の方には聞きなれない言葉でしょう。エキゾチックアニマルとは、獣医師さんやペット業界の間で用いられる用語で、外国から来た野生動物や一般的にペットとして飼育されていない動物などを指します。私はかれこれ10年以上に…

成績を伸ばせる人の模試活用法

今年度の受験生は、コロナ休校の影響を受けて不利だとか、かわいそうだとか囁かれています。一部の入試では、学校で消化しきれない単元を出題範囲から除外するなどの救済措置がとられるようです。事態を受けてそのような入試対応となったのでしょうが、例年…

理科と社会の勉強法を悩める方へ

「理科と社会はどのように勉強すればいいですか。」 これはよくある質問の一つです。理科と社会の勉強法に悩む人は、理科と社会を勉強しづらい教科だと捉えているようです。逆に言えば、数学や英語は勉強しやすい教科だと感じているともいえます。その原因の…

国語の長文読解力を向上させる方法

国語はすべての教科の基礎である、と言われます。文章を読み書きできなければ、試験問題で問われている意味も読み取れませんし、答えも正確に伝えられません。そういう意味で確かに国語はすべての教科の基礎だと言えます。 国語力を上げるには、語彙を増やし…

菓子パン「サマー」の謎

前回のコラム「ホームページからは見えない、ブログから見える情報 」にて予告の通り、今回のコラムは、インスタ的どうでもいい話を綴っていきます。その記念すべき?第1段はこちら↓ 謎の菓子パン「サマー」withモナリーちゃん♀ 何のひねりもないフォントが…

ホームページからは見えない、ブログから見える情報

当塾ではホームページに加えて、ブログとインスタとの3本立てで情報を発信しています。ブログでは、理科塾“コラム”と斜に構えて、真面目な話を長々と偉そうに綴っています。一方で、実験小ネタやフクロウちゃんなどの軽い話はインスタに挙げてきました。 し…

算数&数学から本質を見抜く力を育むには

6月16日付けのコラム「算数&数学は筋書き力で攻略する」でも述べたように、算数&数学は、計算力でも公式や解法の知識量でもなく、本質を見抜きストーリーを組み立てる言語力がものを言います。 今回は、本質を見抜く力について、中学受験算数と中学数学と…

宿題から解放されると賢くなる!?

コロナ休校期間中に大量の宿題を出された小中高生は多かったのではないでしょうか。休校中のまとまった時間を好きな事・普段できない事・受験勉強に充てようと企んでいた優秀な学生にとって、この宿題は水を差すような存在だったはずです。我が子が宿題をこ…

勉強したのに成績が上がらないわけ

「あれだけ頑張ったのにどうして私の成績は上がらないのだろう?」勉強してきた多くの人が経験した悩みではないでしょうか。 勉強時間と勉強量が足りない。的外れな勉強をしている。勉強方法を間違えている。参考書の選択をミスした。塾の先生の教え方が悪い…

100点満点主義からの脱却~塾に通う意味③~

学校教育の下で素直に育ってきた生徒たちの特長の一つに100点満点主義があります。100点満点は偉くてすごい。100点満点こそが勉強の目指すべきゴールである。100点満点主義を妄信する生徒は、1点のミスもなく整然と○(マル)が並ぶ答案に美しさを感じるあま…

算数&数学は筋書き力で攻略する~塾に通う意味②~

算数および数学の成績を左右する能力は何だと思いますか? 「数字を扱いこなす力、計算力」「公式や解法の知識量」「理系的頭脳センス」 多くの人(特に算数数学が不得手な人)は上記のように考えているのではないでしょうか。基本となる知識は必要ですが、…

学力向上の最初の一歩~塾に通う意味①~

みなさんは何の目的で塾に通い、塾から何を学ぼうとしているのでしょうか。「そんなの勉強するために決まっているでしょ。」「成績を上げて合格を勝ち取るためでしょ。」と叱られそうです。しかし、学校で毎日何時間も授業を受けているにもかかわらず、加え…

それ、悪文かも。話せても書けない「書き言葉」―悪文を書かないための講座②―

小学校での英語必修化とプログラミング授業の導入は、新時代への教育変革をイメージさせ、街の英会話教室とプログラミング教室を賑わせているようです。一方で国語教育については、大学共通入試に向けて改変された高校指導要領が一部メディアで一時話題に上…

1年後・2年後に受験を迎える子と親へ

2020年も12分の1の月日が過ぎました。センター試験と中学入試は終了し、2月に突入した現在は、私立大学・国公立2次・高校入試が佳境をむかえています。中学入試に限って言えば、首都圏の国立私立中学受験者数は4万人台後半を推移し、公立中高一貫校の受験者…

無駄で俗な経験こそ学力向上の秘訣

■経験則が減っている?現代の子どもたち AI・5G・ゲノム等々、日進月歩する科学技術は世の中を便利にしています。一方で、日常の森羅万象を成長とともに学ばなければならない子どもたちにとって、現代社会は、物事の現象とその原理や仕組みとを体感しづらい…